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6月, 2021の投稿を表示しています

学び直すなら、システムズアプローチ、システムデザイン

  1990年頃、当時勤務していた国産コンピュータメーカーには、ダウンサイジングの嵐が吹き 荒れた。 メインフレームのハードウエアの価格が半分になった。 価格破壊が起きてから、会社の空気が張り詰めてきた。 呑気な私も、世の中の空気と同調して生きること の危うさを体で感じた。 それ以来、、、 自分たちが立っている足元は、堅牢な鉄骨ビルの床ではない。 電子が量子力学的な振る舞いをする、ふわふわした量子空間を 堅牢な床 と勝手に錯覚して その上に立っているだけなんだと 思うようになった。 書籍: 終身知創の時代 終身雇用から終身知創へ 常に学び続ける新しい生き方 にもあるように、 100歳までの人生を社会的にも経済的にも、そして精神的にも豊かに生きるには、キャリア寿命を延伸することが必要だ。そのカギは学び直しだ。 学び直すなら、 システムズアプローチ、システムデザイン  をお勧めします。 細かいところから詰めていくのが大好きで真面目な日本人が、、、 全体を全体として 考えていく力、構想力がついたら、、、 鬼に金棒の気がする。 以上

「わからない」けどつくりだす

    「わからない」けどつくりだす   これは、畑村洋太郎教授の著書  畑村式「わかる」技術  の一説を引用させていただきます。 ある大手メーカーの社長が入社面接で、「ところで君、この部屋に来るまでに、階段を何段登ったかわかりますか?」と聞くそうです。 その意図は相手が大体の数の大きさをつかんでいるかどうか?  あるいは、正確な答えを知らない場合、その場で必要な数量を自分でつくれることができるかどうか、を見るのが目的ということでした。 必要な数量を自分でつくれないような人は、技術者にもなれない、会社の経営もできないということでした。 (学習1. 課題が明確な時に、解決に必要な 数量 を見つけ出せる人)     一方、A社のお仕事でお会いしたイノベータの方の行動力・思考力の話をさせていただきます。 課題は創り出すものだというということを盛んにおっしゃっていました。 すごいと思ったのは、難題に取り組んで行くときに、その難題がさらにいくつかの  わからない 課題 に展開されて行きます。 その わからない 課題を絞り込んで、言語化する集中力がすごいです。 たくさんのアプローチ手段を頭の中に持っていそうです。 それは、こういう課題として設定すべきなんだ とわかる力が、、。 (学習2. 課題を定義する、筋の良い課題として設定できる人) さらに、その課題の解き方・方略の ヒント を自分で行動しながら見つけ出すセンスもす ごいです。答えを出して妥当性が確保するなら、慣れ親しんだ方法 をいつでも捨てて 新しい方法 をつくり出します。  うまく言えないのですが、新しい解決方法をつくり出すための要求 をつくり出すように、 思えて仕方がありませんでした。 (3.課題解決の方法を見つけるには、新しい解決方法をつくり出すための要求 を定義する という再帰的思考が重要。システムズエンジニアリングには段階的詳細化という言葉がありますが、、) まさに戦略的学習能力の獲得にほかならないと思います ※要求開発とアーキテクティング ※段階的詳細化 2021.6.19 以上

日本のお家芸「製造業」が「Amazonに大破壊」される日

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  田中 道昭氏の 記事の 日本のお家芸「製造業」が「Amazonに大破壊」される日   で取り上げられている 、アマゾンAWSにおけるB2Bレイヤー構造  という5階層モデルに関心があります。 日本企業として、これらの動きにどう戦略を考えて行くかについては、以下のシンポジウムを ぜひ聴講していただき、研究をしていただけたらと存じます。 < 第1回DADCシンポジウム~アーキテクチャで創る未来社会~ > 開催日時:2021/7/9(金) 13:00-17:00 開催方法:オンライン配信 定員:なし 参加費:無料 ではなぜ、このような レイヤー構造 を用いた思考が、日本企業では発想されないので しょうか?  それは、重要なことが抜けている、教えられていない現実があります。 (経営と思考力) ・経営戦略をレイヤ階層で組み立てることなど 教えられていない ・戦略階層の中に競争相手を閉じ込めて無力化することなど 教えられていない ・戦略レイヤ階層ー機能・物理レイヤ階層ーイネーブラ構造ー階層性ー抽象性 組み立て方 を知らない (抽象と思考力) ・抽象について 慣れていない ・抽象が階層につながっていることに  慣れていない ・階層の関係が思いも寄らない相互作用(戦略)を作り出すことに 慣れていない   (メタ設計手法、俯瞰的問題解決手法と思考力) ・システムとして見る(目的を達成する要素が統合されたひとまとまり) など知らない ・全体(レイヤとレイヤの間の相互作用)と部分(レイヤ)など教えられていない ・目的レイヤー運用レイヤー機能レイヤー物理レイヤ など教えられていない ・イネーブラー構造 など教えられていない ・慶應SDMで教えている システムズエンジニアリング など教えらていない  従って、思考できない → メタ設計手法を知らない → DX経営戦略が組み立てられない 日本のビジネスマンの 思考力シフト を急ぐ必要があるとは思いませんか? 弊社チーム・シンセシス・ラボ(株)ホームページ の 活動内容のパートの 基礎思考力を獲得するワークショップで、この領域について体験学習を行なっています。 以上

(再掲)7月9日第1回DADCシンポジウム~アーキテクチャで創る未来社会〜

再掲させていただきます  2021.6.18 【IPA社会基盤センターからのお知らせ】第1回DADCシンポジウムのご案内(7/9開催)ほか 7/9(金)に「第1回DADCシンポジウム~アーキテクチャで創る未来社会~」を開催します。 IPAにデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)が設立されて1年が 経過しました。この1年間DADCが取り組んできた3つのワーキンググループ(WG)に おけるアーキテクチャ設計、人材育成、さらには海外機関との連携の成果などを テーマに、各領域の専門家を交えたパネルディスカッションや対談を行います。 Society 5.0を実現するために、ハードやソフトのみならずルールや制度も デザインの対象とするアーキテクチャについて、WGの具体的な活動を含めて 詳しくご紹介します。 アーキテクチャについてご興味のある方、新規ビジネスを検討されている方、 イノベーションにご関心のある方など、ぜひご参加ください。 また、9月に開催される「PMシンポジウム2021」におきましても、DADCの設立の 背景と今後の展望ならびに3つのWGの取組みを発表しますので、 そちらもご参加ください。 <第1回DADCシンポジウム~アーキテクチャで創る未来社会~> 開催日時:2021/7/9(金) 13:00-17:00 開催方法:オンライン配信 定員:なし 参加費:無料 ▼詳しくはこちら https://www.ipa.go.jp/dadc/seminar/seminar_20210709.html 【プログラム・登壇者】 ◇DADCセンター長 齊藤 裕による進捗報告 ◇自律移動ロボットWGによるパネルディスッション 青山学院大学教授 古橋 大地 氏 日本郵便株式会社 伊藤 康浩 氏 DADCプログラムディレクター 南 政樹 ◇住民起点MaaS WGによるパネルディスカッション きづきアーキテクト株式会社 長島 聡 氏 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 南雲 岳彦 氏 DADCプロジェクトリーダー 細川 速美 ◇スマート安全WGによるパネルディスカッション 京都大学大学院教授 稲谷 龍彦 氏 経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 羽深 宏樹 氏 DADCプロジェクトリーダー 高橋 久実子 各パネルディスカッションモデレーター 慶應義塾大学大

戦略的学習能力、高度な問題解決力 にシステムズエンジニアリングが活用できるはず

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戦略的学習能力、高度な問題解決力 にシステムズエンジニアリングが活用できるはずだと 思います。 The Future of Skills: Employment in 2030 に記載された項目の中で、1.戦略的学習能 力、9.発想の豊かさ、16.高度な問題解決力、20.判断力・意思決定力 が目につきます。 その 戦略的学習能力や高い問題解決力 に、システムズエンジニアリングが活用できると いうことを考えてみたいと思います。 資料はこちら 畑村洋太郎教授(出典:失敗学のすすめ、創造学のすすめ)や田村学教授(出典:深い学 び)の論説を考察し、自分で体験したことを総合すると、システムズエンジニアリングは、 「戦略的学習能力、高度な問題解決力」を支援することが可能であると思うようになりまし た。 Step1: 構造化のための対話ツール(慶應SDM)による訓練によって、メタ認知が大きく醸 成される Step2:メタ認知がさまざまな場面で活用され、宣言的知識、手続き的知識、条件知識などが 複雑につながり、生まれ、高度な構造化が起こる。学習することで知識獲得や問題解決の世 界観が広がる。 Step3:ある段階で励起状態、駆動する知に移行することで、能力(思考力、判断力、言語能 力)が発現されるような状態になる。思考力という厳密なものは無いとされている。 Step4:システムズエンジニアリングのメタ設計(メタ思考)プロセスを学習・実践するとワ ンランク上位の思考力を獲得する機会を得ることができる。俯瞰的、仮説的(アブダクショ ン的)、同時進行的、インサイト、検証的、、、しかも皆が共通言語として活用できるよう になると、領域横断に使える知を活用できるようになる。 Step5: 曖昧なブラックボックス状態の課題であっても境界を定義して検討することで、ブラ ックボックスからホワイトボックス化するアプローチ手法です。しかし、あくまでも実行す るのは、自分の考える力・学習力・検証力がないとダメです。畑村教授はスタートからゴー ルまで自力で考える「思いつきノート(わからない→わかる)」を失敗学会で提唱されてお られます。「思いつきノート」の持つプロセスは、システムズエンジニアリングのプロセス と似ていると思いました。 Step6:7段階熟達モデル、UK Systems Engineering

今の日本人には、システムズエンジニアリングは死活的に重要ではないでしょうか?

   今の日本人には、システムズエンジニアリングは死活的に重要ではないでしょうか? 私はシステムズエンジニアリングの初級者ですが、企業人にもっと知ってもらいたい と思っています。それは、根本的に問題に向き合う  思考態度  が違うからです。 慶應SDM入学以前の私  自分が関心があり取り組まなければいけない問題・課題が目の前にあるのに、 「わからな い」、「知らない」  という理由で、不安に耐えきれず、  思考停止 していました。  結局、見送ることが多かったように思います。 慶應SDM卒業後の私 「わからない」、「知らない」  ことに対しても、まずは仮説的に考えていく姿勢です。 (個々のドメイン) 知識に依存することなく、 解決方法を考えていく。  仮説的で、メタ的な、アプローチ方法 の視界が開けていることを知りました。  それは、その人の 考える力 (メタ知識が駆動された状態)を先人の英知 をお借りして、飛躍的に高めるツールであると思います。 今のビジネスマンに、  その  思考態度  を知って使って欲しいのです。 システムズエンジニアリングは、 思考態度   思考方法  を変えます 2021.6.8 以上

システムズエンジニアリングはビジネスモデルの探索思考にきわめて有効である

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   今日、 がっちりマンデー  を見ていて気がついたことをアップします。 社長が苦労の末に獲得した経営でフル活用している思考は、システムズエンジニアリングの 思考と類似性があるということです。 「Systems Engineeringがビジネスモデルの探索思考にきわめて有効である」という 着想メモをアップしました。 着想メモ (イメージをお伝えするために、タイムリーにアップしたものですので、全てが埋められていませんし誤読があるかもしれません。) 社長とは、「課題発見から始まり、課題定義、解決策探索、具体化、検証」がワンセット で思考しているのでは無いかと本当にびっくりします。 並行的・同時進行的によどみなく生まれてくる「仮称:経営メタ思考力」を発揮している ように見えます。 一方で、「システムズエンジニアリングとは、得たいモノを明確にして、その創り方を明確 にして、QCDの最適化を支援するというメタ設計手法」です。 夢のような考え方に、初めて出会った時は、耳を疑いました。 これを使いこなす能力をつけないといけませんが、高度に活用している人を見ると、 まるで、掛け算九九のように無意識に滑らかに思考しているようです。 私はまだボチボチの状態ですが、習い始めた時のゴツゴツ感が少し解消してきています。 社長が苦労の末に獲得した経営でフル活用している思考は、システムズエンジニアリングの 思考と類似性があるという話でした。 2021.6.6